数学

「数学嫌いをなくすための二つの主張」は数学嫌いをなくせるのか【書評】数学でつまずくのはなぜか(その1)

今まで幾冊も数学関連の本を読んで来ました。その中でも本書は最もおもしろく、最も刺激になった一冊です。数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書)posted with ヨメレバ小島 寛之 講談社 2008-01-18 Amazon楽天ブックスbk1e-hon図書館書きたいことがいく…

1〜10の数字とかけ算だけで作られた単純だけどちょっと難しい問題

ちょこっと数学の問題を一問。1〜10までの数字を二組に分けて、組内の数字をすべてかけたもの同士が等しくなるような分け方はあるか?使うのは10個の数字とかけ算のみ。すごく単純な設定です。■問題の詳しい説明もう少し問題を詳しく言いますと、例えば「A:…

おはじき数え〜他の考え方〜

昨日、「【数学小話】おはじき数え」というエントリを書き、おはじきの数えあげに関する問題を出しました。(続きはできれば上記エントリを読んでからご覧下さい。) その中では1つの考え方しか載せなかったのですが、そのエントリをよんで、他のものすごくわ…

【数学小話】おはじき数え

突然ですがこのように並んだおはじき。 全部でいくつあるでしょう? 答え方はいろいろ 求め方は様々な方法があります。とにかく一つ一つ数える。数列の問題と捉えてみる。数えやすい塊に分けて考える。。。 正しく数えることができていれば、そのどれもが正…

数学に触れなければ、数学についての考えなんて浮かんでくる訳がない

支援学校という場に身を置いて2ヶ月。毎日楽しく、充実しているが、数学に触れる時間はめっきり少なくなった。 そんななか掲げた毎日ブログ更新。更新するエントリの中には、数学についての自分の考えも盛り込んでいきたいと考えながら更新してきた。 でも…

ちょっとした数学〜指数関数〜

突然ですが「一枚の紙を50回折れるかどうか?」という問いにYesかNoかどちらの答えを出しますか? 正解は「No」です。物理的に不可能なんです。 簡単に解説 紙の"厚さ"に注目します。 紙を半分に折ると厚さは2倍になります。もう半分に折るとさらに2倍でも…

難しさは、算数>数学?

ぼくは支援学校に勤めており、そこでは算数の内容を教えている。 大学、大学院の6年間数学を学び、その間予備校で高校生に数学を教えていたため、算数を教えることにはまだ慣れていない。それもあると思うが、それ以上に算数教育の難しさは感じる。 "算数>…

数のふしぎ〜ちょっとした数学〜

「数」はとても不思議です。素数は無限個あることは知られていますが、どのような規則で現れるのかは未だに解明されてはいません。少し古いかもしれませんが、「博士の愛した数式」という小説の中では「友愛数」と呼ばれるふしぎな数が取り上げられていまし…

数学に「ひらめき」は必要か

よく数学にはひらめきが必要だと聞きます。何か解けなかった問題があったときに、解説を聞いて「こんなんひらめかんわ」という言葉をよく耳にします。 はたして、数学にひらめきは必要なのでしょうか。 大学の数学 一応ぼくは大学で6年間数学を学びました。…

おもしろい問題の宝庫〜たけしのコマ大数学科〜

以前、この番組を毎週見ていた。たけしのコマ大数学科 - フジテレビ「もし違う道を選ぶなら、数学の研究者になりたかった」という、理系出身のビートたけしが「数学」の奥深い世界を紹介していく。理系美人女子大生チームと、たけし軍団が「数学」の問題に挑…

誰にでもできる数学嫌いをなくす方法

無意識のうちに、あることに関して「アンテナを張っている」状況になることはよくあると思います。バラエティを見ていて、今まで知らなかった面白い芸人を発見したら、それからその芸人の名前をよく聞いたり見かけたりする、なんてことは日常的におこります…

【数学雑記】ゲームを用いて数学を学ぶことについて

ゲームにはいろんな種類があります。ボードゲームだったり、テレビゲームだったり。数学でゲームというと、確率の分野でよく単純なゲームの勝者となる確率を求めたりもします。 昨日こちらの記事を読みました。 数学に苦労する子供にはゲームが役に立つとい…

「嫌い」の気持ちを解き明かす【書評】人はなぜ数学が嫌いになるのか 好きと嫌いは紙一重

ぼくは数学が好きです。そしてまた、数学嫌いをどうにかしてなくしていきたい、というかみんなに数学を楽しんでほしいと思っています。 そのためには、数学好きのぼくがなかなか持てない視点、つまり「数学嫌いの目から見た数学」はどんなものなのかを知る必…

ちょっとした数学

12345679×12345677 と 12345678×12345678 は、どちらが大きいでしょう? いきなり問題を出しましたが、暇があれば少し考えてみてください。 算数と数学 算数は基本的な計算技能を学ぶ、つまり四則演算を学ぶためにあります。 上記の問題を算数の問題として考…

【数学雑記】「見えない」ことの壁

ぼくは、高校までの数学を勉強する目的の一つは「論理的思考力を養うため」だと思っています。つまり、脳みそをムキムッキに鍛えるために数学はあるということです。 ただ、その主張はいささか頼りないものがあります。 なぜなら、論理的思考力は"目に見えな…

「なぜ数学は嫌われるのか」について

なぜ数学が嫌われるのか。 それについて少し考えてみようと思い、調べてみたらこんなものが出てきた。 1.公式が覚えられない 2.覚えても実際に使えない 3.難しい割りに、あまり解ることがない 4.なかなか答えが一致しないから 5.高校数学レベルになると、解…

"文系こそ数学を"なワケ

高校数学に何を求めるか、ものすごく個人的に考えてみました。 論理的思考力の育成 これは外せません。 文系の主張 高校数学を学ぶ方は、文系と理系に分けられます。文系の方がよくこう言うのを耳にします。 「数学なんて将来使わないから、習う必要ないので…

十人十色の数学 ー数学好きの「みんな数学やってみようよ!」な話 No.01ー

ぼくは数学が好きです。数学ができるというわけではないですし、大学に入ってからは難しくて手も足も出ないことはよくありますが、それでも楽しい学問だと思います。 ふと、「どんなとこが楽しいかなー」と考えたので、いっちょ書いてみようと思います。 「…

分かりやすさと数学と【書評】細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!

細野真宏の数学嫌いでも「数学的思考力」が飛躍的に身に付く本!細野 真宏 小学館 2008-09-01売り上げランキング : 536Amazonで詳しく見る by G-Tools本書は受験生にもビジネスマンにも有名な、細野真宏さんが、「数学的思考力」の重要性とその身に付け方につ…