ライフログ3つのルールとEvernote【書評】人生は1冊のノートにまとめなさい
Evernoteが大好きなくせに、ライフログには「あーやってみたいかも」くらいしか興味がありませんでした。
本書を読み、ちょっと、いや、かなり意識が変わりました。
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読めば読むほどEvernote
本書はアナログノートにライフログを楽しくとり、それをどう効果的に自分に活かそうかということについて書かれています。全編アナログノート。でも、どうしてもEvernote目線で読んでしまうんですよね。
本書で書かれていることを、どうやったらEvernoteで快適に実践することができるのか。そんな風に読んでいくのが、とても楽しい一冊でした。
といっても、はじめは「ライフログってどうなんやろ」という気持ちで本書を手に取りました。いまいちライフログのよさがわからない。でも、読んでるうちに「よしっ!ライフログやってみよー」に変わっていきました。
なぜライフログ?
ずばりその答えが書かれています。
何気なく過ぎ去っていく日々を、「確固とした体験」にすること。これがライフログをつける意味です。
確かに、日々は止まることなく過ぎ去っていきます。印象的な出来事であれば、記憶に強く残り、いつまでたっても忘れないかもしれません。でも、記憶に残る出来事のみが、今の自分を形作っているという訳ではありません。
僕は、もっとありふれたこと——たとえば、いい本を読んだり、映画を観たり、友達と話したり、料理を作って食べたりするだけでも、人間はわずかに変わると思うのです。
日々過ぎ行く毎日をほったらかしにしておくのは、実はむちゃくちゃもったいないことなんではないか、と感じさせられました。だからこそ、自分のできる範囲でいいからライフログをとっていこうと思います。
本書では、ライフログってどうとっていくのかや、また楽しくライフログを続けていくための方法がふんだんに盛り込まれていて、読んでてやってみたくなってくるんです。
ライフログ3つのルール
- 1.一元化
- 2.時系列
- 3.索引化
大切なのは「読み返す」こと
本書で何度も強調されているのが、「読み返しをすることによって、効果は何倍にもなる」ということです。
ただ記録するだけではもったいない。とにかく記録するときから読み返す自分を想像して、読み返しがより楽しくなるように記録していく。だから続くし、読み返したくなるので効果も大きい。
Evernoteにおいても、読み返すときに自分が喜びそうな、楽しい気分になりそうなように記録していくってのは、すごく大切だと思いました。
アナログにしかできないところ
Evernoteがライフログに適しているのは明らかですが、もちろんアナログにしかできないこともあります。
「雰囲気」や」臨場感」「感覚」は、デジタルより紙のほうが残しやすい。さらに言えば、そんなテキストや画像になりにくい情報「空気」こそ、ライフログには肝心だと思うからです。
全くその通りで、どうあがいても「空気」「臨場感」はアナログに勝るものはありません。ライフログノートという物体が、アナログのようにそこに"存在する"かデジタルのように"存在しない"かという一点でも、「空気」においてデジタルはアナログを超えることはできません。
「空気」をとるか「パッと出してサッと記録」をとるか。デジタルとアナログの分かれ目です。