今すぐ始め、頭スッキリ【書評】「前倒し」仕事術!ムリなく始められる、3つの習慣

「前倒し」仕事術! ムリなく始められる、3つの習慣
「前倒し」仕事術! ムリなく始められる、3つの習慣中井 紀之

朝日新聞出版 2010-04-07
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著者は、仕事を「前倒し」していくために、「今すぐ」「キッパリ」「シンプル」の3点を挙げていますが、この3点は

  • 「今すぐ」始めてスタートダッシュ
  • 「シンプル」に考え「キッパリ」忘れて、頭の中をスッキリ

という二つの考えに集約できます。本書ではそのための67のポイントが述べられていくわけですが、著者の考え方の一つ一つがおもしろく、すぐに読み切ってしまいました。

「今すぐ」始めてスタートダッシュ

仕事への意識を前倒しにして、前へ前へと具体的に行動することが大切です

著者の考えの根本にあるのは、仕事を「今すぐ始めて、手っ取り早く終わらせる」ことにあります。今すぐ始めることによって勢いをつけ、とりあえずは一気に仕事を終わらせてしまい、期日まで余裕を持った状態であとはその仕事を見直し、完成度を上げていく。

前半と後半で役割を分けることで、「スピードアップ」「じっくり見直し」という2つの視点で仕事ができます。

これが本書の表紙にも登場しているウサギとカメの「いいとこ取り」の考えで
す。そのためにはスタードダッシュがとても大切になってきます。

■今すぐとりあえず行動

仕事をスタートさせて内容がより具体的になることで、仕事が終わるまでの道筋が見え、不安から解放されます。

頭の中で考えてしまうからやりたくなくなったり、不安に思ったり。考えるよりも具体的に行動してしまう方がよっぽど楽です。

■今すぐ「できます」

仕事がうまくいくかどうかは、スタートダッシュで決まります。「できますか?」「はい、やります」というテンポのよさがいいリズムを生み、どんどん前に進みます。

「やります」と言うのはなかなか躊躇してしまいがちですよね。「できるんだろうか」「いそがしくないか」などいろいろ考えてしまうと、やらないための理由がいくつも浮かんできてしまったりします。そうなるといざ引き受けるとなったとき、当然スタートがきりにくい。ならはじめから「やります」と返事してしまい、とにかく始める。その心構えは大切です。

■今すぐやりにくい、なら小さな一歩から

「大きな一歩」にこだわるから、スタートできない。「小さな一歩」なら、頑張らなくても踏み出せる。

とはいえパッと行動し始めることができないときもある。そんなときはまず小さな一歩を踏み出すことから始め、それを次々こなして勢いをつけていけば、早い段階でスピードに乗ってしまうことができます。

「シンプル」に考え「キッパリ」忘れて、頭の中をスッキリ

頭の中がモヤモヤした状態では、仕事をする際も他のことに気が散ってしまう原因になってしまいます。この著者は頭の中をスッキリさせる仕組みがしっかり定まって胃いるんだなと、読んでいてすごく感じました。

■ダンドリでシンプルに手際よく

決まりきった仕事に関しては、「これはこうしてこうする」とダンドリを決めてしまい、それに則って処理していく。そうすることで日々のルーチンワークをスピードアップさせ、またこれは余計なことに頭を使わないで済むというメリットも生み出します。
著者はそのダンドリを、洋服選びにも決めています。

洗濯した服は、クローゼットの右から入れる。左から着れば、洋服選びで困らない。

徹底していますね。おもしろいので、これ真似したいと思います。

■仕事を終えたらキッパリ忘れ、メモを残してキッパリ忘れる

仕事を期日通りに終わらせれば、「過去の仕事」をいつまでも引きずらなくてすむ

まずは期日までに仕事を終わらせ、終えればキッパリと忘れる。そうすれば仕事が循環し、常に頭をスッキリさせながら仕事を次々こなしていくことができます。
また、仕事を一旦キッパリ忘れ、頭をスッキリさせるために、著者は「明日メモ」を勧めています。

次の日の仕事をメモに書いて貼ることで、頭の中から仕事のことを消去できるのです。

プライベートと仕事を切り分けたい方には、この方法はしっくりくるのではないでしょうか。

■期日を定めてスッキリさせる

仕事を依頼された時点で、「いつまでにやればいいですか?」と上司に質問する

期日がない仕事は、「時間が空いたときにでもやろう」となってしまいがちで、頭の中にいつまでも居座るので、モヤモヤの原因になってしまいます。いつまでにやるのかを自分で設定しまえばあとはそれまでにやってしまい、溜め込まないでスッキリさせればなんてことないですね。

おわりに

私は物事を先延ばしにし、期日のぎりぎりにやり終えるということがもう常態化してしまっています。でも、ぎりぎりにしてしまうと、毎回本当に余裕がなく、不備も多いのでなんとか今の自分を変えていきたいと考えていました。その思いで手に取った本書にある数々の考え方は、その方法以上に参考になりました。
私と同じような悩みのある方は、一度読んでみるのをお勧めします。
では、お読みいただきありがとうございました。


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