プレゼン練習6つのポイント【書評】誰でも真似できる 人気講師のすごい教え方

今までいくつかのプレゼン本、授業本を読んできました。そのなかでも本書は、「技術論」の解説に特化した本であるといえます。

誰でもまねできる 人気講師のすごい教え方誰でもまねできる 人気講師のすごい教え方
多田 健次

中経出版 2010-10-30
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CONTENTS
序章 講師として必要な心構え
第1章 講義は事前準備で9割決まる
第2章 どんな人でも引き付ける話し方
第3章 理解を200%深める方法
第4章 講義中ずっと集中させる方法
第5章 ありがちなピンチを切り抜ける方法

序章ではまさに心構えが書かれています。それに続く第1〜5章では、それぞれのポイントやTipsが満載です。一度もプレゼン、講義をしたことのない方にとっては準備から本番まで何をすればいいのか、どうすればうまくいくのかを学ぶことができますし、今現在プレゼン等で困っていることがあれば、その対処の方法も本書を開けば載っていると思います。その数は全部で30。どれもが著者自らの講師歴12年、人気講師ランキングNo.1という豊富な経験、確かな実績に裏打ちされた方法たちです。また、1つ1つをできるようになるのは比較的容易く"誰にでも真似できる"ので、そこに載っている方法をできるようになればなるほど、"すごい教え方"なるものに近づいていくことができるのかもしれません。

講義は事前準備で9割決まる

どのプレゼン本ないし授業本を読んでも、そろって言われることが「準備の大切さ」です。それは本書でも同様で、しかも準備で9割が決まると言い切られています。その準備の中でも最も時間をかけて綿密に行う必要があるのが、講義の練習です。

■実践練習6つのポイント

では、練習で重要なことはなんでしょうか。

どれだけ本番を想定しながら練習をおこなえるか

と著者は言います。そのポイントとして、

1.最初と最後を徹底的に練習する
2.話の切り替えポイントを意識する
3.ストップウォッチでセンテンスごとに時間を計測する
4.ホワイトボードなど実際の動作を取り入れる
5.MP3プレイヤーに録音し、改善点を見つける
6.勝負プレゼンでは原稿を完全に暗記する

の6点を挙げています。まさに、本番を意識しまくりです。改善点を見つけては、繰り返し繰り返し実際に使える時間を意識しながら練習する。6つのポイントを見てみると、考えつかないような特別な練習と言うのはありません。まさに"誰でも真似”できそう。つまりは、良い講義ができるかできないかは、当たり前の練習をこれでもかと言うくらいにできるか否かにかかっているということなのだと思います。

おわりに

本書には準備だけでなく、講義中の振る舞いや、わかりやすく話す方法、ちょっとした技なども多く載っています。本書のポイントを1つ1つ実践していき、良いプレゼン、今よりワンランク上の授業、さらにわかりやすい伝え方を身につけてみるのはどうでしょうか。
では、お読みいただきありがとうございました。

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