1〜10の数字とかけ算だけで作られた単純だけどちょっと難しい問題

2011/06/19
ちょこっと数学の問題を一問。

1〜10までの数字を二組に分けて、組内の数字をすべてかけたもの同士が等しくなるような分け方はあるか?
使うのは10個の数字とかけ算のみ。すごく単純な設定です。
■問題の詳しい説明
もう少し問題を詳しく言いますと、例えば「A:1、2、3、4、5」と「B:6、7、8、9、10」という二組に分けたとします。組A内の数字をかけ合わせたものは、1×2×3×4×5=120。組B内の数字をかけ合わせたものは、6×7×8×9×10=30240。よってこの分け方では「組A内の数字をかけたもの」と「組B内の数字をかけたもの」は等しくなりません。
組の分け方をいろいろ考えて、果たして等しくなるような分け方は存在するのか、というのが問題です。もちろん数字を5つずつに分ける必要はなく、3つと7つであってもとにかくかけ合わせたものが等しくなる分け方があるのならば、答えは「ある」が正解となりますし、どんな分け方をしても等しくならなければ「ない」が正解です。
では、お暇があれば考えてみてください。

ヒント的なもの

■いっこめ
「1」はかけても変わらないので、考える際に除外しておいてもなんの支障もありませんね。
■にこめ
例えば、「6」は「2×3」で作ることができます。「10」は「2×5」で作ることができます。
■さんこめ
2〜10全ての数字を「ヒントにこめ」のように分解してみると、
2(分解不可)
3(分解不可)
4=2×2
5(分解不可)
6=2×3
7(分解不可)
8=2×2×2
9=3×3
10=2×5
となります。分解出来ない数の存在がキーポイントです。

解答

「ヒントさんこめ」の分解をもう一度見てみます。太字の部分に注目してください。
23、4=2×25、6=2×37、8=2×2×2、9=3×3、10=2×5
太字の部分に注目すると、2か3か5か7のどれかをかけ合わせることで、2〜10全ての数字を表せることがわかりますね。そこで、太字の部分に2が何個あるかを数えてみると、8個。3は4個。5は2個あります。全て偶数個です。しかし、7は1個しかありません。そして7はこれ以上分解出来ない数です。7を、それ以外の1、2、3、4、5、6、8、9、10のどれかをかけ合わせることによって作ることは出来ないのです。つまり、片方の組に「7」が入っていると、もう片方の組のどんな数をかけ合わせても7を作り出すことはできません。
かけることで7を作り出せないので、よって答えは、組内の数字をすべてかけたもの同士が等しくなるような分け方は「ない」が正解です。
■補足的なもの
仮に7を抜いた「1、2、3、4、5、6、8、9、10」で考えてみると、「組A:2、3、4、5、6」、「組B:8、9、10」と分けると、組み内の数をかけ合わせてみるとどちらも「720」となり、等しく分けることができます。
組Aは、23、4=2×25、6=2×3で、太字の2と3と5の数を数えてみると、2が4個、3が2個、5が1個。組Bは、8=2×2×2、9=3×3、10=2×5で、太字の2と3と5の数を数えてみると、2が4個、3が2個、5が1個で、組内の2と3と5の個数が等しくなっていることからもわかります。7が「1個」しかなかったのが、分けれない原因だったのですね。

おわりに

今回は少し難し目の問題を、力をいれて解説してみました。わかりやすい解説を心がけたつもりですが、正直すごく解説が難しく、わかりにくい点も多々あるかもしれません。そんなときは気軽にお申し付けください。より、わかりやすく修正します。
しかし、言葉だけで何かを伝えるのは、すごく難しいですね。
では、お読みいただきありがとうございました。

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