整理を加速させる"フォーマット"という手段【書評】すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術

カメラロール-22
書店で見かけ、パラぱらっと中を見たときに、そこにあるフォーマットはiPadで便利に使う事ができるのではないか。そう思い、本書を手に入れることにしました。

フォーマットの基盤「問い」

本書では仕事内容をまとめるためのフォーマットが7つ紹介されているわけですが、そのほとんどに共通する事は「問い」が与えられている、ということです。
先日@rashita2さんがこんな記事を書かれていました。
R-style » インタビュー交換サイト「ザ・インタビューズ」に登録してみた
その中でこんな事が書かれています。
なんだかんだいって「インタビュー」されるのはとても面白い。質問は枠を与えてくれる。
その枠に向かって自分の中のモヤモヤとした考えを流し込む。すると、一つの「形」になる。
自分一人ではなかなか形にならなかったであろうことが、質問によって引き出され、そして他人に説明するという過程で成形される。
「問い」や「質問」は考えを引き出す力があります。フォーマット内の「問い」は、まさに自分のなかのモヤモヤした考えを引っ張り出してもらうにはうってつけです。
■限定数の「問い」が生むシンプルさ
フォーマット内の「問い」は20も30もあるわけではなく、大抵は5つか6つです。数が限られている分、当然何に焦点を絞るのかが明確になります。
整理とは「複雑なことをシンプルにする」こと
と述べているように、限られた「問い」に答えていく事でフォーカスを絞り、それがシンプルにまとめていく事につながります。
■処理スピード
また、本書を読む事でできるようになる事として、「仕事の効果効率が高まる」とあるのですが、これも限られた数の明確な「問い」が与えられている事から可能になるのでしょう。
まっさなら状態から「さてどうしよう?」と考えていくのか、いくつかの問いに答えていくのか。どちらが早く自分の考えや情報を処理できるのかは、比べる必要もないくらい明らかです。
■論理的な組み立て
さらに、「問い」の"順番"も大きな役割を担っています。適切な順番で並べられた「問い」に答えていく事によって、論理が組み立てられていく。本書を読む事で「どんなこともシンプルに、わかりやすく人に伝えられる」と言っているのは、適切に並べられた「問い」の順番にあるのでしょう。

おわりに

ある程度の「型」が決まっているとものごとは進みやすく、本書のフォーッマットたちはその型を与えてくれます。じゃあなぜフォーマットがあれば処理のスピードが上がるのか、どんな用件を満たしているのが有用なフォーマットなのか。そんなことを考えながら、自分にあったフォーマットを考え、創り出す事もおもしろく、とても便利に使う事ができるのではないか、そんな事を思いました。
日々過ごしているなかで、ちゃっちゃと済ましてしまいたいシーンというのは少なからずあると思います。そんなときを想定して、はじめは少し手間がかかりますが、ちゃっちゃと済ましてしまうためのフォーマットを用意しておくのも良いかもしれません。
では、お読みいただきありがとうございました。

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