自分を裏切っちゃいけない『自分の小さな「箱」から脱出する方法』を読んで学んだこと

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自己欺瞞】自分で自分の心をあざむくこと。自分の良心や本心に反しているのを知りながら、それを自分に対して無理に正当化すること。自欺(じき)。
人は、他の人の行動や様子を見て感じてそしていろんなことを考えます。自分の心を通していろんなことを見ているわけですが、もしそれが自分では意識しないうちに大きくゆがんで見えていたとしたら。。。ちょっと恐ろしいです。

本書は、それが実際にあり得ることを教えてくれ、一度自分の見方を見つめ直すきっかけを与えてくれる本です。

自分への裏切り

自分が他の人のためにすべきだと感じたことに背く行動を、自分への裏切りと呼ぶ。
こんなことはないでしょうか。電車で座席に座っていると、お年寄りが乗ってくるのがちらっと目に入った、けども気づかない振りをしてそのまま座り続けてしまったこと。

ちらっと目に入った瞬間、「席を譲ろうかな」と思ったとしても、少しタイミングを逃してしまい、結局「席を譲ろうかな」という考えに背いてしまった。”自分を裏切った”わけです。そうなると裏切った理由を探し始めます。「自分も疲れているし」「そんなにお年寄りじゃないや」「席を譲ると言って断られるかもしれんから」。

では一つ目の理由、「自分も疲れているし」というのはいつから考え始めたか?それは”席を譲ろうかな?”と考えた自分を裏切ったあと。裏切る前は「自分が疲れている」なんてことは考えていなかったはずです。”自分への裏切り”をしたことで「自分は疲れている」ことになってしまった。それまでは特に疲れているなんて考えていなかったのにも関わらず。”自分への裏切り”のあとは、自分を少し歪んだ目で見てしまっているわけです。

■”自分への裏切り”は「箱」に入るきっかけ
こんな風に、自分や他人を見る目がゆがんでしまっている状況を、本書では「箱に入っている」と表現しています。

自分への裏切りを行うと、その裏切りを正当化するために周りを見る目がゆがんでしまう。その結果、相手の悪いところばかりに目がいってしまうことになる。その事実を知ることができるだただけでも、とても大きなことを本書から学ぶことができたと感じています。
■裏切らなけりゃいい
自分が他の人に対してなすべきだと感じる、その感覚を尊重することだ。
周りを見る目がゆがんでしまうおとを防ぐためにも、自分は裏切らないようにするのが一番です。「これをした方がいいんじゃないか」という気持ちを大切にし、これからはそう考えたらすぐにやっちゃおう、そう思っています。「箱」の外にいるために。

自分が箱からでないと何も変わらない

本書を読むことで、「箱」の存在を知ることができました。知ったからにはまず自分が「箱」から出ないといけません。「箱」の中にいたま人と接すると、相手も「箱」の中に押し込めてしまうからです。逆に自分が「箱」から出ておくことで、相手も「箱」に入らずに済みます。「箱」の存在を知った人がやるべきことは、「まず自分が「箱」には入らない」ということです。
■教員は「箱」から出た存在であるべき
「箱」の中に入ったままでいると、いつまでたってもゆがんだ目で周りを見てしまいます。これはとても恐ろしいことで、そんなゆがんで見えている状況では、生徒の実態把握なんてできっこありません。

教員は生徒をありのままみつめ、「箱」の外にとどまり続けるべき。そういうことを強く思いました。

生徒を見る目

ぼく自信できた人間じゃないので、生徒みんなを純粋なまなざしで見つめることは難しいです。意識しておかないとすぐにゆがんでしまいそう、そんな恐怖があります。

好ましくない行動ばかりに目がいく生徒がいて、そんなときに本書を読むことができて本当によかったと思います。「好ましくない行動をわざわざ探しているだけではないのか?」と考え直すきっかけを与えてくれ、大きく見方を変えることができました。

悪いところばかりに目を向けるのではなく、生徒の良い面や”できる!”にこそ注目する。そのほうがよっぽど楽しい。そのことにようやく気づくことができ、見方が変わることで接し方も変わっていくことができています。一つ、成長することができたかなと思える瞬間です。

おわりに

ずっと「箱」の外にとどまり続けることはすごく難しいと思います。なので定期的に本書を読み返し、周りを見る目がゆがんでいないか確認しながら進んでいきたいものです。

では、お読みいただきありがとうございました。

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