MF01:数学は”脳みその筋トレ”ってのが楽し
さぁはじまりました“MF"連載。"MF"は、「MothFun!!」あるいは「MathFriday!!」の頭文字です。毎週水曜日は数学の楽しさをお届け!と意気込んでおりますが、果たしてうまく伝えられるんでしょうか。ほんーのちびーっとだけでもいいから伝われば良いや、という感じで楽にいきたいと思いますので、よろしくお願いします。
ちなみに、まず1つ質問です。
みなさん、筋トレは好きですか?
筋トレとは、筋肉の発揮する力を強くするための運動のことですよね。筋トレ、ぼくは嫌いです。なかなか続けらんない。でも、脳みそを鍛えるのは好きです。「脳みそを鍛える」とは、「思考力を養う」ということにしますと、数学は”脳みその筋トレ”にもってこいです。というか、「脳みその筋トレそのものっしょ!」っていう感覚があります。
筋トレでは、自分の筋肉に負荷をかけて筋肉を大きく、強くしていきます。数学も同じで、脳みそに負荷をかけ、しわを増やしていくことができます。数学を学んだ方はもれなく分かると思うのですが、「ここなんでやろ?うーん?」ってうんうんうなった経験って誰しもあるはず。それはつまり、脳みそくんに負荷をかけている行為そのものです。
で、継続してトレーニングを行わなければいけない点も良く似ています。筋肉を鍛えたければ、毎日継続してトレーニングを行っていかなくちゃいけない。負荷をかけ続けなくちゃ、筋肉は強くなっていってはくれません。脳みそも一緒で、継続して負荷をかける必要があります。でないと、しわしわになってくんない。
注意は、「大きすぎる負荷は、いたずらにやる気を奪ってしまう」って点
負荷をかける、っつっても限度がありますよね。筋トレで、現状50kgのバーベルを持ち上げるのが限界の人が、毎日100kgのバーベルを使ってトレーニングしても効果は薄いですし、毎日継続して100kgのバーベルに向かっていっても、「もう!もちあげらんないよっ!」て、やる気をそがれてしまうこと間違いなしです。やがて100kgのバーベルを見るのもイヤになって、「この世からバーベルなんてなくなってしまえばいいんだ」って思っちゃう。コレと同じことが数学にもいえて、嫌われる理由の一つじゃないかなと思います。「数学は難しい」という思いが、誰しもあるとおもいます。ぼくも、数学はすんごく難しいと感じています。で、はじめからあまりに難しいことにチャレンジしてしまうと、それこそ100kgのバーベルを目の前にするのと一緒で、ろくに脳みそは鍛えらんないし、「もう!わかんないよっ!」ってなってやる気をそがれてしまうこと間違いなしです。やがて数式を見るのもイヤになって、「この世から数学なんてなくなってしまえばいいんだ」って思っちゃう。「わかった!」っていう理解を伴わないような学び方は、苦痛でしかありません。”自分のキャパをちょっと超えるくらい”の負荷をかけることが必要で、その見定めって自分ではなかなかできないので、そこは教える者の力の見せ所、といったところでしょうか。
筋肉みたいに、パッと見て成長を確認できない
「わかった!」ってなる瞬間は、脳内のシナプスがうんじゃかんじゃなって、なんか良い感じに脳みそが鍛えられるとか難しい話はわかりませんが、この「わかった!」ってのが”脳みその筋トレ”には欠かせません。バーベルの話を例に挙げましたが、50kgが限界だった人が、55kgにチャレンジし、持ち上がった瞬間は「やった!」と思うはず。それと同じで、ちょっと脳みそが悲鳴を上げかけるような、うんうんうなる問題にチャレンジし、理解した瞬間「わかった!」ってなる。その感覚こそ、次の問題へのモチベーションを生んでくれることでしょう。ただ、筋トレと違う点は、脳みそは「見て確認できない」ところ。筋トレを続けていれば、やがて筋肉が大きく、強くなり、鏡の前でポージングすればカンタンに自分の筋肉の成長を確認することができます。それが次のモチベーションとなり、トレーニングをさらに積もうと思う。
一方脳みそは、果たして鍛えられているのか?ってのを、見て確認する術がない。髪の毛と皮膚と頭蓋骨の内側におるので。いっそ、鏡で脳みそが透けて見えてくれたらいいんですがね。いや、良くないか。脳みそ透けてたら気持ちわりぃや。透けて見えなくてよし!です。他に確認・実感する方法ってのを考えていくべきですね。
だからなに?
"MF01"は、「数学って脳みその筋トレだよね」って話でした。トレーニングを積むことで、成果は確認し辛いながらも脳みそをしわしわにしていくことができる。それって、楽しいじゃんってことです。自分のすべてを司っている脳みそ。その脳みそを鍛えることができるということは、なかなか素敵なことなんじゃないかなと思うわけです。そんな感じで、一回目のお話を終わりたいと思います。
では、お読みいただきありがとうございました。