メモ帳でなく、メモを装備するために


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メモの「入り口」の話はよく聞きます。メモ帳を持ち歩きましょう、そこにいろいろメモしていきましょう、と。いろんなところに、メモをできるものを用意しましょう。スマートフォンも、メモには使えますよ。

メモ帳を装備するお話です。

これは、メモることへの入り口を広く設けることで、メモをとりやすくしていきましょう、ということになります。入り口を広く設けることは、メモをとりはじめていくためには、必ず必要になってくることです。

これにてメモは完璧に自分定着した、と、そう簡単にはいかないもの。実際に入り口を広く設けてメモをとりはじめても、はじめはガシガシメモがたまっていくかもしれませんが、やがてその勢いはなくなり、メモをとらなくなってしまう、ってこともおおいにありえます。

ためてても、放ったらかしならやがてやめる

ちょっと例えがきたないですが、食べても食べても排泄されなければ、しんどいものです。たまりにたまると、もう食事はいらない、ということになってくるでしょう。これと同じような状況が、メモではよくある。

食べ物は、しっかり消化し、排泄しなければ、次の食べ物をとることはできません。食べ物と同じで、メモもちゃんと消化し、出していかないと。出口を設けないと、メモを継続的にとり続ける、という状態持っていくことはできません。
じゃあ、メモを「消化する」ってどういうことなんでしょうか?

メモの消化不良

メモをとる理由は、そのときの考えを書き記し、とりあえずは頭の中から追い出すことにあります。または、覚えておきたいことを、記憶に任せるのではなく、紙に書くことで、記録として残しておくことも挙げられます。

メモを消化するということは、そのメモの役目を終えさせる、ということです。

例えば山田さんの誕生日が近づいてきているので、プレゼントを買おう、と思ったとします。これは忘れてはいけない、メモを書いておこう、と「山田さんの誕生日プレゼントを買う」と書いておきました。これで安心。時間が経ったある日、机の引き出しから「山田さんの誕生日プレゼントを買う」と書かれたメモがみつかりました。「あれ?山田さんの誕生日、もう過ぎてるぞ」。

あるいは、なにかを思いついた、「これはなかなか良いアイデアだ!」と感じるようなことを思いついたとします。忘れるともったいないからメモしておこう。そしてそのメモは、一度も見返されることなく、他のメモたちに埋れていってしまった。

これは、どちらも消化不良をおこしている状況と言えます。山田さんのほうは、「覚え書きメモ」を見落としてしまっている例。アイデアのほうは、「着想メモ」をうまく活用できていない例です。どちらも、メモが、その役目を果たすことができていない状況と言えます。こんな状況が続けば、「メモとるのん意味ないやん」と感じ、やがてメモをとることをやめてしまうでしょう。

「役目を果たす」が明確でない、着想メモ

メモをきちんと消化していく、メモの役目を果たしてもらうためには、「見返す」ことが必要不可欠です。覚え書きのメモでも、着想をメモしたものでも、それは同じ。

誕生日プレゼントの例では、メモを見返し、リマインダに登録すれば一件落着となるでしょう。覚え書きのメモは、基本的にメモをしてからそれを消化する、役目を果たしてもらうまでの流れができていることが多いと思います。ただ、着想メモのほうはどうでしょうか。

覚え書きメモは、メモの内容を読むことで、一度忘れたことを思い出させてくれたら、役目を果たしてくれた、と言えます。対して着想メモのほうは、そう簡単ではない。着想メモは、覚え書きのメモのように、役目が明確ではありません。

見返すことで、なにかはっきりとした形になれば良いのですが、そうとも限りません。見返したときの自分の状態によっても、着想メモはどう受け入れられるのかわからない。今日見返してたいして参考にならなかったメモが、1年後見返してすごく大きな示唆を得る可能性だってあります。

どうなったら役目を果たしたことになるのかが明確ではないので、着想メモは、メモの有用性を感じにくいのかもしれません。だから、やがてメモをとるのをやめてしまう。

ただ、この類のメモは、数が多くなれば、より威力を発揮してくるのも事実です。途中でメモをとりためなくなっちゃうのは、とてももったいない。

たまると力を発揮する、着想メモ

着想メモがたまると、何かについて考えたいとき、そこを見返してみれば、何かしら得るものがあるのではないか、という気持ちが強くなってきます。ここまでこれば、しめたもの。よりメモは加速していくことと思います。

あるメモはブログという形で、あるメモは、新しい企画案として、またあるメモは、日々の暮らしをちょこっと良くするものとして。いろいろな働きをしてくれる、日々の思いつきを、種々雑多に集めた着想メモたち。

ぼくは、今日も懲りずに何かしらのメモを残していくんだろうと思います。

おわりに

メモをとりやすい環境を、どうととのえていくか、なんてことを、よく考えています。ほんとうに忘れっぽい性格なので、メモがなければ正直やっていけません。

覚え書きのメモはもちろん、着想メモも有効に活用していきたいと考える中で、メモについては、このブログでも何度も取り上げています。そのほとんどが、ちょっとしたメモから生まれたエントリたちです。

メモが、ブログという形に育ち、公開される。着想メモが、一つの役目を果たしたと言えるかもしれません。

では、お読みいただきありがとうございました。

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