心に染み入る10のことばたちの物語 【書評】それでもなお、人を愛しなさい

それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条
それでもなお、人を愛しなさい―人生の意味を見つけるための逆説の10カ条ケント・M・キース Kent M. Keith

早川書房 2010-08-21
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ことばには力がある。
何気なく発せられた一言によって著しくやる気を失うこともあれば、一綴りの気持ちのこもったことばが、大きな行動を起こす原動力となるときもあります。
"それでもなお、人を愛しなさいー人生の意味を見つけるための逆説の10カ条"で語られる逆説の10カ条は、逆説的であるが故にみなぎる力をもっています。

愛と信念

"人"を愛し、信じ、自分の信念に従って人のために行動しなさいと、本書は説きます。そして、著者がその考えに至った経緯が語られていきます。この"人"には、もちろん自分も含まれます。
自分を愛し、自分を信じる。
私は、これをすごく難しいことと感じてしまいます。なにをするにしてもどこか不安で、自分の行動が"合っているのかどうか"を常に気にしてしまう。信念を持っているつもりではあるのですが、それすら"合っているのかどうか"気にしてしまう自分がいます。
でも、重要なのは"合っているのかどうか"ではない。それを気にして、自分をがんじがらめにする必要はない。本書は絶えずそう私に教え、諭してくれているようでした。

世界のために最善を尽くしても、その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。
それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。

行動して、そこに悪い結果が待ち受けているとしても、自分の信念に従って行動したなら、それは素晴らしいことだとこの本は言ってくれます。

おかしな世界

この世界はまったく意味をなしていません。
大切なことは、それについて不平を言うことではありません。希望をすてることでもありません。それはこういうことです。世界は意味をなしていません。しかし、あなた自身は意味をなすことが可能なのです。

実際に自信を持って行動を起こせるのか、それはまだわかりません。しかし、間違いなく本書を読むことによって芽生えたものが、心の中に存在します。

あなたが変えるであろう人生の一つは、あなた自身の人生です。

では、お読みいただきありがとうございました。



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