記録の心構え〜「教師のノート術」を読んで学んだこと〜

6783298985_73b566a57e_b

教員やっててノート好き、なら気にならないわけないこのタイトル、「教師のノート術」。

教員やっててノート好きなぼくが気にならないわけがないわけで。

ノートをどうとっていくのかって、なかなか難しい問題な訳ですが、境遇が同じなら参考になることも多いはず。その予想は見事的中して、すごく参考になることが多い1冊でした。

ノートのとり方はもちろん、同じ職業の先輩としての言葉にすんごく気持ちを盛り立てられました。具体的な実践例も参考になり、ぼくにとって得るものが多かったです。

数多くの参考になった中からも、”記録”についてをば。

”記録”からはじまる

記録をとっていないと、 「反省」はできない。「反省」ができないと、 「改善」もできない。記録があるからこそ、自分の仕事を振り返り、反省を行い、実践を改善することができるのである。
ノートを手に入れたら何をしていくか?記録からはじめていかなければ。

自分のノートの使い方にもよるとは思いますが、ノートの役割としてすんごく重要な位置づけとなってくる”記録”。

授業をしてみて、もしその授業が良い出来であったとしても、記録をしていなければ、「あぁなんかえぇ感じに授業できたなぁ」という記憶が残るだけです。次に生きてこない。

どんな授業をしたのか?何についての授業だったのか?どんな発問をして、どんな反応が返ってきたのか?それを書いていればまた見返せます。振り返れます。

良い授業をただの「あぁなんかえぇ感じに授業できたなぁ」という感触が残るだけにせず、次につなげていくためにも、まずは記録から。

記録をとっていないと、どこが進歩したのかわからない。
また、記録は自分の進歩を掴む、大きな一つの足がかりとなります。

以前はできていなかったことが、今はできる。

そのおぼろげな感触を、記録は確固たるものにしてくれます。記録してあれば、だってそこに書いてあるんだもの。

自分の進歩を感じることができれば、誰だってテンション上がりますし次も頑張っていこうという気になります。

記録の心構え

授業についてやらアイデアやら、基本的に記録は頭ん中に思い浮かんだことを言語化して記していきます。その、”頭ん中に思い浮かんだこと”ってのがなかなか厄介な代物で。
イデアというのは、浮かんだ「その場で」、「すぐに」書かないと、忘れてしまうものである。
誰しもが経験のある、「あれ、今何について考えてたっけ?」というやつ。何かを考えてても、「ちょっとさぶいな。」などほんの些細なことが思考に割り込むだけで忘れちゃうってやつ。いつそれが起こるかわかりません。

頭に思い浮かんだアイデアなどは、それほどまでに儚いものですから、ノートないしメモ帳ってのは、肌身離さず持ち歩いた方がいい。
その時々の気持ちを、ストレートに表現するには、その場ですぐに記録する必要がある。
時間がたつと、思いも色あせる。思い出せなくなる。今のその気持ちを、すぐに記録するためには、ノートが一番手っ取り早い。
ほんと驚くほどにあっちゅー間に忘れちゃう記憶なので、「あとで書こう」なんて甘い考えでは、そのときの思いをキレイさっぱり忘れちゃいかねません。アイデアは、取り逃がしてなるものか!です。

どんなことを書くか?

記録大事って言うてますが、そもそもノートにはどんなことを書くべきなんでしょうか。もちろんですが、書くなら後々見返したときに、自分にとって有用である方が良いに決まってます。どんな情報が、後々の自分にとって有用になってくるんでしょうか。
今、ノートを読み返してみて、一番目に飛び込んでくるのは次の情報である。
「自分がその時々で何を考えていたか。」
ぼくは、一週間に一回、一年前のEvernote内のノートを見返すんですが、それがすごく楽しい。中でも、そのときに自分が考えていたことを読むのが、なんだか新鮮でそれでいて確かに自分が考えた感覚もあって、おもしろいんです。

そのEvernote見返しをやっていても常々思うんですが、「自分が今何を考えているか?」を書き付けておくことが、未来の自分にとって新鮮な意見になったりするんですよね。今の自分と未来の自分では、同じ存在であっても考えることはかなり違ったりします。だからこそ、今の自分を記しておくことは、後々有用になったりするんですね。
研究会に参加して、研究授業を見たときにも、自分の考えを書く。
特に、授業がうまくいっていないときには、「自分だったらこうするだろう」という代案を考えるようにしている。
自分の考えを書くことに敏感になるということは、すなわちそれだけ自分の考えを常に持ちながら、考えながら過ごす必要があります。

日々、いろんな情報に触れます。少しの心の動きにも敏感になり、そのとき考えたこと、思ったことを書き付けていくことが大事です。とにかく書き始めちゃう。
ノートに書きながら、考えればよい。
あんまり考えが浮かんでないとしても、とりあえず書き始めればあとからなんか湧いて出てくることだってありますものね。

おわりに

ノートの内容の質が重要なのはもちろんです。でもそれ以上に、まずは記録し、ノートの中身の量を充実させていくことも大切です。内容を考えるあまり、取捨選択で必要以上に捨てちゃうのはもったいないですし、質を上げるために、必要以上にキレイに仕上げたり、そこに時間を費やしたりするのもなんだか違います。

ようは、後々利用しやすい形で、なるべく素早く記録を残せる方法を考えていくことが大事なんだと思います。

本書を読んで記録の大事さを改めて感じたので、素早く手早くノートを取っていく方法を今後も模索していこうと思います。

では、お読みいただきありがとうございました。


20130122194654

Twitterボタン

Add to Google RSS