小さな自信は大切に、不安のタネはとことん取り除く〜「「うつ」とよりそう仕事術」を読んで学んだこと〜

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ぼくが”ブログ”というものに出会い、読むようになったきっかけをくださったお方の一人が@kazumotoさんです。というのも、@kazumotoさんの主宰するブログ、「Find the meaning of my life.」をふとしたきっかけで読むことがあり、すごくおもしろくて「ブログって読むのおもしろいねんなぁ」と感じたことからいろんなブログを読み始めることになったからです。それがなければ、こうして今ブログを自分で書くことになっていなかっただろうと思います。

本書の著者はその@kazumotoさんです。本を出す、といういのを知ったら買わないわけありません。で、すぐに読み切り、それからいくらか時間が経った今、改めて内容を噛み締めながら書いていきたいと思います。

自分に対する些細な気づかい

本書は、うつ病を患い2度休職を余儀なくされながらも復職し、働いている著者の@kazumotoさんだからこそ気づき、実践することができた”自分に対する些細な気づかい”が数多く書かれています。そしてその”些細な気づかい”の数々は、うつ病という病を患っている、いないに関係なく、大切なことだと思います。

スゴイ人は幼少期からの努力の積み重ねがあるのだという事実です。同じ手帳を使っても、同じツールを使っても、同じ最新のサービスを使っても、決してスゴイ人と同じレベルにたやすく達することができるわけではありません。開陳されたテクニックの上澄みだけ真似ても意味がないのです。
「これさえすればうまくいく!」みたいな文言をよく見かけますが、実際にはそんなことなんてありません。なにか一つの行いが、劇的に自分を変えてくれるなんてそんなに甘くありません。小さな行い、些細な気づかいを積み重ねていくことで、自分というのは少しずつ成長し、現状はちょっとずつ変わっていくものです。

小さな自信を育てる

うつ病を患うと、その頭の中がいちばん信じられない場所なのです。
自分の頭の中が信じられなくなる。ちょっと想像することができないくらい恐ろしいことです。自分の頭の中を信じることができないということは、その頭が命令する自分の行動のすべてが信用できないということ。自信なんてものは皆無となってきそうです。

そうなってしまうからこそ、小さな小さな自信を大切に大切に育てていくことが、すごく意味を持つことになってくるのでしょう。
今できることがどれだけ小さなこと、当たり前のことであれ、「できた」ことは自信につながります。
「できた!」というハードルは、とことん低くても良いのだと思います。朝起きて布団からでることができた、家を出て職場に向かうことができた、一つ仕事をこなすことができた。そういう小さな行動の一つひとつが積み重なり、やがてより大きな達成感を伴うことが「できた!!」ってことになる。なら、小さな「できた」の一つも噛み締めていったほうが自信もつきますし、モチベーションも上がります。

意識的に「できた」ことを確認しにいくのもいい。
早く帰りたいのに、日報を書かねばならないというのは、先送りしたいタスクの一つですが、日報とは原則的に「その日の作業記録」を書き報告するものです。これは捉え方を変えると、一日に「これだけの仕事を進めることができた」ということを確認するログでもあるわけです。
やったことを記録するということは、「できた」ことを自分で後から確認できるようにすることに他なりません。「できた」ことがずらーっと並んだ状況を見ると、なかなかに爽快です。

普段から小さな自信につながることに意識的に目を向け、それを噛み締めながら進んでいく。これってどんな方に対しても、自分の自信を育てていくうえでとても有効な方法なんじゃないでしょうか。

不安のタネを取り除く

うつ病を患いつつ仕事をするうえで、落ち込みを誘発する可能性のある要因は小さいものでも甘く考えずに対処しておくに越したことはありません。
「落ち込みを誘発する可能性のある要因は小さいものでも甘く考えずに対処しておくに越したことはない」のはうつ病を患っている方に限らず、どんなひとにとっても大切です。仕事をしていると、思わずため息をつきたくなるようなことなんていくらでもあります。「いちいち落ち込んでいてもしかたない」のは、頭ではわかっているんですが、そう簡単にはいかないもの。小さな自信は積み重なれば大きくなるのと同様に、小さな落ち込みやストレスも積み重なれば強大な力をもつようになります。小さな自信は一つひとつを大切にし、小さな落ち込みはどんなに小さくても芽を摘んでおく。そういう姿勢が大事です。
仕事をするにあたっての、注意点や約束事を記録しておくことが重要です。一度つまづいた小石は確実に除去しておくべきです。
1度つまづいたことのあることに、また同じようにすまづくのは結構堪えます。1度目の反省を活かすためにも、注意点や約束事を記録して、次回に参照することはつまずきを取り除くためにとても有効でしょう。

”落ち込み”や”ストレス”、”つまづき”同様に、”不安”への対処も忘れてはいけません。
どんなに小さくても「着手した」ということが大切です。「やる」か「やらない」かを迷った一瞬に、不安はスルリと入り込んできます。ですから復職当初は「違法でないことはすべてやる」くらいの心構えで、できることは片っ端から手をつけてしまいましょう。
「やったら進む」のは間違いありません。何もやっていない状況と、すこし進めることができている状況では、不安の大きさはいくらかちがってくるでしょう。迷う前にとにかく着手する。やりはじめたら案外ノッてきて、ぐんぐん進むこともままありますし、”とにかくやればいいじゃない”を合い言葉にしていきたいものです。

おわりに

自分の小さな自信を少しずつ育て、ちょっとした成果を確認できるようにする。自分がまず"できること"に集中し、できた達成感をかみしめながら、一方で不安の種は最大限取り除き、つまづきをなくすように慎重に前もって対策をうっておく。本書全体を通して、そういうことがとても大切なんだなと感じました。工夫をしながら、自分の力を発揮できるように自分の周りを整えていく、@kazumotoさんのその姿勢を、ほんとうに見習いたいと思います。

では、お読みいただきありがとうございました。


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